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passion maniacs マニアの受難

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introduction

ロックバンド・ムーンライダーズの30年の軌跡と現在を、独自の視点で追った意欲作。 記念ライブで豪華なゲスト陣の歌う名曲の数々、30年の歴史を辿る中で、図らずも明らかになる「同床異夢」の現実…。あまたあるバンド・ヒストリー・ムービーとは一線を画す、バンド・ドキュメンタリーの決定版!


  76年デビュー以来、常に時代を先取りし、時代の空気を体現しつづけてきたロックバンド、ムーンライダーズ。この映画は、多彩なゲストを迎えて日比谷野音で行われた30周年記念ライブの模様を軸に、日本のポップ・ミュージックシーンに大きな影響を与え、いまも幅広い世代のミュージシャンからリスペクトされるこのバンドの30年と現在を追った音楽ドキュメンタリーだ。

 ステージでは、50代になってなお青春を感じさせるバンドの魅力が存分に発揮され、並行してスペシャル・セッションの模様やアーカイヴ映像を挟みつつ、テクノロジーと時代の音楽を貪欲に消化していく彼等のクリエイティブの軌跡が辿られる。それは日本語ロックからはじまり現在のJポップへと続く、日本の音楽シーンのある側面を辿る旅でもある。

  さらに周囲のミュージシャンや音楽関係者の証言から、バンドという壊れやすい共同体がどのように30年も維持されたのか、かつ彼等の「ポップさ」がいかに多くのメジャーの音楽関係者からの期待を集め、バンドとその周囲にポップとヒットを巡る思惑が交錯したのかが、次第に浮かび上がってくる。それは日本語ロックの第一世代として音楽業界で生き、音楽を仕事としてきた彼らだからこそ語ることができる、バンドと音楽をめぐるPASSION(=情熱/=受難)の物語なのである。

 監督は、長く音楽映像を手がけてきた白井康彦。自らの経験を元にバンドと真摯に向き合い、音楽への愛とそれ故の受難というモチーフを、詩的な映像で描き出した。決して礼賛一方ではない、ここに捉えられた等身大のバンドの姿は、見るものの胸を打つ。そこに流れる音楽は、いつまでも心に残ることだろう。すべての音楽を愛する人に贈るバンド・ムービーの傑作!


製作:メディアクラフト/製作協力:ムーンライダーズ・ディヴィジョン/監督:白井康彦/撮影監督:藤原秀夫/(C)2006 MEDIA CRAFT/日本/約100分

配給・宣伝:メディアクラフト 宣伝:ミラクルヴォイス